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2024年2月13日 片田 聡

トルコ震災への支援

2月6日で発災から1年を迎えました。発災後は報道などでも大きく取り上げられていましたが、昨今は余り話題に上ることもなく、人々の記憶から消え去られた様な感じすらしています。しかしながら、東北震災のボランティア活動がまだ続いている様に、実際は長期に渡り、そのような支援が必要ですし、記憶から忘れてはいけないものだと思います。

は、トルコに来る前、大阪と九州を結ぶグループのフェリー会社に出向し、旅客部門を担当していました。その際に熊本震災が発生し、全ての予約がキャンセルされ、どうしょうかと考えていた時に、ボランティアの方の輸送を取り込もうと、営業的観点からアプローチを開始しました。バスでの移動が多い団体ボランティアとフェリーの相性が良かったこともあり、多くの方々に使って頂く様になりました。私も、宿泊先などの全般の手配もあり、学生さんの団体に同行することが多く、人生で初めて、震災の現場を見ることとなりました。テレビで通してみた「瓦礫」と言われるところは、住んでいた方にとっては思い出の場所であり、決して瓦礫ではないことなど、激震の現場の惨状は、そこで見ないと伝わらないものがありました。そのことが分かってからは、兎に角、現場に人を送ろうと使命感に駆られて対応をしていました。そのような経験もあり、トルコでも復興の現状を継続的に見て行こうと、昨年は6,8,10月と定期的に訪問を行っています。

Support for Türkiye Earthquake Disaster MOL Turkey

支援に関しても、日本と全く違うことを知りました。仮設住宅などの訪問も自治体の許可なくできませんし、義援金を集めることも難しく、また、義援金に関しては、直接自治体などに送ることはできず、全てAFADを通して行われるので、最終的に、義援金を供出先の色は完全になくなります。

Support for Türkiye Earthquake Disaster MOL Turkey

私どもは、主にハタイを訪問していますが、そのエリアに於いて、中国や他国の支援によるテントやコンテナハウスなどを見かけることは多いのですが、日本からのそのようなものを見ることはありませんでした。

Support for Türkiye Earthquake Disaster MOL Turkey

毎回訪問させて頂き、私たちの訪問にも協力を頂いているKirkhan自治体の方から、行政を行うためのコンテナハウスが必要との話があり、自治体などと打ち合わせを重ね、実物を送ることは問題ないとの確認が取れたことから、今回、このタイミングでコンテナハウスを寄贈とすることとしました。

2月7日、Kirkhanを改めて訪問を行い、コンテナハウスを三棟寄付することができました。コンテナハウスの制作も、Kirkhanの企業に委託できたことから、現地の雇用にも寄与することができました。

Support for Türkiye Earthquake Disaster MOL Turkey

受け渡し当日は、各設置先で、主な利用者の方と面談することもでき、受け取られた方の笑顔、近隣の方々からの心温まる言葉なども頂くことができ、数回の訪問から、本当に必要なものを提供ができたのだなと言う実感を持つことができました。コンテナハウスは、今回は、会社から1棟、私から1棟、職員から1棟の寄付とさせて頂きました。また、在トルコの日本企業の皆様にも、呼びかけを行っており、既に数社から賛同を頂き、今後も継続的に支援を行う事ができそうです。

日本とトルコの外交関係100周年の年、引き続き、新たな100年のスタートにふさわしい活動を、小さいながらも継続して行きたいと思います。